三番

手錠の権限こそ有せずとも法に抵触するか否かの判断はこちらだけに面従腹背(いやいや腹背は余計か)、表向き恭順の意を示しておかねばヘンな恨みを買わぬとも限らず。差戻し後、「再度」の出頭にようやく承認された。差戻しの理由は氏名欄に記載された所属政党の文字が影付であってその欄には画像を用いてはならぬとの規定に抵触する、つまりはその影付き文字が画像と認定されてしまったんだけれども目を凝らさねば分からぬ違いで片道一時間の往復はちとキツい。
公職選挙法において法的に認められた宣伝の一つ、その規定には氏名、経歴以外に「政見等」とあって、肝心の政策面を伝えられる貴重な機会の一つなのだけれどもその掲載内容は各陣営に委ねられているから並ぶ美辞麗句に何ら客観性があるものでもなく、参考は過去の経歴位か。ということで有権者の投票行動を左右する最有力は選挙公報よりもやはり...ポスター。全市一区の中核市と違って政令市は各区が選挙区となるだけに当該選挙区の候補者数は十人前後にてその位ならば目移りせずに。
おらが区の公営掲示板は縦三段にて左上から人気の最上段は「一」「四」「七」。「一」は一番に通ずるとの縁起から人気高くも人の視線は左から右にて右上の「七」とて狙い目。いやいや、中央上段の「四」とて左右と見比べてもらうに...と勝手な持論尽きず。肝心の番号は予備くじを含む二回のくじで決まるのだけれども私の番号は中段ならぬ最下段の「三」。伝達時に受話器向こうから「一番下かよ」の落胆の声が他陣営に聞こえて笑われてしまった。まぁ最上段だからとて敵方から支持が寝返るもんでもなく当落に然したる影響は無いと信じつつ...。
ならばポスターのデザイン。顔が右か氏名が右か。コンピューターグラフィック、いわゆるCGなんて語彙すら知らぬ(いや、その位は知っとるナ)御齢のTさんがデザインを手がけて下さるのだけれども目を惹く工夫といっても直後に見られるは「顔」であってデザイン以上に写真が八割を左右すると。たかが二割と侮るなかれ、過去の記憶はおぼろげながらも残るもので、「そう、前回は確かこの人に...」との視覚効果を狙った一枚。
そもそもにポスターで決めるのもヘンな話なんだけど、人相ってのは意外と内面を現すもので中には「別人」が如く着色著しい候補者もいるから実物を見るに越したことはないのだけれどもその一枚に限らず当人の複数の写真を見比べると実像が浮かぶ易いかも。そのポスターとて顔に氏名のみでは芸が無い。キャッチコピーを入れたんだけどズバリ「初志貫徹」。初志と貫徹の合間にバッチってのがちと作為的に見えなくもなく。いや、事実そうなんだけど、それはふとした一言が契機。「いやみ」にならぬよう細心の注意をと伝えておいたのだけれども上品に...(でもないか)。
当落微妙というよりも落選必至の下馬評を覆した初陣。どれほどの逆境下においてもあきらめぬ姿勢こそ道を拓く。為政者とて人の子ゆえそんな一面があって当然なんだけれどもそりゃさすがに度を越してやいまいか、繰り返される離合集散。背負った看板への逆風とて甘んじて受ける覚悟なくてどうする、そんな敵陣営への当て付け含む。
区内の掲示箇所数は百五十三カ所。そして、百五十四カ所目の掲示板にその一枚を。
(平成31年3月30日/2490回)

川崎市議会議員 山崎なおふみ

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